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2005年03月15日 財務金融委員会

○田村
民主党の田村謙治でございます。
私は、昨年の十一月に繰り上げ当選をしてまだ四カ月、この通常国会からこの財務金融委員会に所属をさせていただいたばかりでございます。三週間前に予算委員会の分科会で初めて質問をさせていただきましたけれども、所属している委員会では初めてでございます。また、その分科会ではほとんど聴衆はおりませんでしたけれども、今回の委員会では、そちらの壁際に、私が三年前までおりました財務省の大先輩、同僚がたくさんいらっしゃいますので大変なプレッシャーでございますが、今の同僚の声援をいただきながら一生懸命頑張りたいと思います。どうぞよろしくお願いいたします。
時間は限られておりますので、私は、今回の改正案の中でも通関手続の迅速化、適正化に係る措置について絞って、やや専門的になりますが、絞って御質問をさせていただきたいというふうに考えております。
日本経済の国際競争力の強化を図るために、物流に係る高コスト、コストが非常にかかるという構造の是正というのがまさに喫緊な課題であるのは、ずっと前からそうなわけでございますけれども、そのために輸出入の諸手続の簡素化というものが引き続き大変重要なわけでございます。そして、それに対する早急な取り組みが必要なわけでございまして、今回のこの一部改正案もその一環なんだろうというふうに理解をしているわけでございます。
中国、ASEANの台頭を初めとしまして、まさに世界じゅうの企業の大競争がますます激化をしている中で、日本の企業の物流戦略というものをどうするか。やはり、国内そして国際の輸送、あるいは在庫の負担、あるいはリードタイムといったようなもの、全体としての物流コストをどのように削っていくのか、低減をしていくのかというのも大きな課題だというのは、恐らく皆様に共通していただける認識なんだろうというふうに考えているわけでございます。
そういった中で、今般、この輸出の通関手続について、コンプライアンスの高い輸出者に対してはこれまで以上に迅速かつ予見可能性の高い通関制度を提供する。より具体的に申し上げますと、一定の承認要件を満たしているコンプライアンスが優良な輸出者については、貨物を保税地域に入れずに輸出申告を行い、輸出の許可を受けることができる、そういった制度だと思いますけれども、そういった新しい制度が今回の改正案で導入をされるというわけでございます。
今までは、輸出入の貨物、それは輸出貨物であっても、とにかくすべて保税地域に一たんは入れなければいけない、そういう原則を税関は徹底していらっしゃったんだと思いますけれども、その中で特例を設けるという意味では、ある意味画期的なものなんだろうというふうに私も理解しています。基本的に新しい制度を導入するのには非常に後ろ向きな政府の中で、今回のそういった改正というのは一定の評価ができるんだろうと私も考えている次第でございます。そういった意味では、まさに日本の通関制度の一つの大きな改革と言えるのかもしれない。
ただし、その改革というのは、最近、小泉政権のもとでは中身がなくても改革と言いますので、まさにその改革に中身があるのか、あるいはそのタイミングがどうなのかといったことが非常に重要なんだろうと私は思っています。今回の改正については、今申し上げましたように、しっかりと中身はあるだろうというように思っていますけれども、まさにそのタイミングがどうなのか。さまざまな改革もありますが、それがタイミングを失してしまっては、その改革の効果あるいは意義というものは半減をしてしまうんだろうというふうに考えているんですけれども。
例えば今回のこの改正案、今回導入する新しい制度につきましても、既に諸外国を見た場合に導入済みの国というのも幾つかあるというふうに私は理解しているんですが、日本において、あえて悪く申し上げると、ようやく今になって導入されることになった。逆に言いますと、今まで導入されていなかったその理由について、まずお伺いをさせていただきたいと思います。

○木村政府参考人
お答えさせていただきます。
委員は非常に税関の実態、関税制度にお詳しいので、なかなかお答えしづらいところがございますが、今お話にありましたように、まさに国際物流の高度化に対応した物流促進、迅速化を図っていくことは非常に重要なことでございます。ただ同時に、まさに二〇〇一年九月十一日の同時多発テロ以来、セキュリティー対策というのが非常に今重要になっているのも事実でございまして、現在、税関行政につきましては、その二つを同時に達成するということが求められている。
これまでも、当然、委員も御承知のとおり、従来からその大きな流れは変わっていないわけでございますが、その流れの中で、輸出入者の申告実績等を勘案したリスクマネジメント手法に基づく重点的な審査、検査を行ってきているわけでございますが、恐らく、従来以上にセキュリティーに対する関係者の意識が高まっているのは事実でございます。同時に、まさに、政府だけじゃなくて、近年、民間企業におきましてもセキュリティー確保の必要性が広く認識されるようになってきているわけでございます。
今回、本制度、今委員からお話があった制度につきまして、輸出者である民間企業のセキュリティー確保に向けた取り組み等を通じまして、セキュリティー対策の強化に資するように考えているわけでございますが、まさにセキュリティー確保の必要性の認識が民間企業におきまして広く浸透してきたということが、本制度を今回導入させていただきたいという一つの背景になっているところでございます。

○田村
ありがとうございました。
まさに関税局長がおっしゃるような部分は十分理解できるわけでございますけれども、セキュリティーというふうに関税局長はおっしゃっておられますが、そういった意味での取り締まりの強化、先ほどの田島委員との質疑応答でもそういう議論もございましたけれども、確かに、そこの取り締まりの強化という部分、ちょっとまた後で議論させていただきたいと思いますが。
いずれにしましても、一般的に申し上げますと、とにかく新しい制度を導入する、実のある改革をするに当たって、さまざまな問題点があると。それは、もちろん問題点はちゃんとしっかり認識をしなければいけないわけですけれども、それがえてして、その新しい制度を、本来もっと早く導入するべきであったのがどうしても遅きに失してしまうというようなケースも多々見受けられるということは一言だけ申し上げさせていただいて、その議論はまた後でさせていただきたいというふうに思います。いずれにしても、そのタイミングはともかくといたしまして、私としては若干遅いんじゃないかなというふうに個人的に思っておりますけれども。
とにかく、その新しい制度を、日本の税関制度においては画期的な新しい制度が導入をされて、それがいかに効果的に利用されるか。今回の新しい制度が導入されることによって、まさに企業の物流におけるスピードやコスト、そういった問題についての解決策とならなければいけない。まさに企業がちゃんと利用できるような制度でなければ、まさに利便性が高いものでなければ結局意味がないということにもなってしまうわけでございます。
そういった意味で、今回の新しい制度がどのように運用されていくのか、どのように利用されるのかということが問題になってくるんだろう。政省令の詳細については、まさにこれから、今現在、当局の方で詰めていらっしゃるということだそうでございますけれども、とにかく、今回の新しい制度の利便性についてどうなのか、そのことについて若干お伺いをさせていただきたいというふうに考えている次第でございます。
今回の改正案においては、聞くところによりますと、輸送途上の申告は結局認められない。そして、輸出までの荷姿、荷物の姿が全く変わらない。さらに、施封されている、封をされている、シールをされている。さらには、その封をされたものの中にはほかの輸出者からの貨物というものは混載をされてはならない。そういったような要件が課されるという話も聞いているんですけれども。
例えば海上貨物の場合に、輸送途上の申告が認められないということになった場合には、まさに荷主の施設に申告対象となる多数のコンテナ貨物をそろえなければならない。ただ、荷主の施設ではそのためのスペースがないということも結構あるというふうに聞いているわけでございます。結局は、荷主のところではコンテナをそろえ切れないので、今までと同じようにコンテナヤードに運んで、その後で申告をしなければならない。もしそういったケースになってしまうと、今までにも、例えば包括事前審査制度という制度があると思いますけれども、そういったものと実質的に変わらなくなってしまうのではないかというふうに思うんですが、新しい制度というのは実際ちゃんと利用されるのか、どのような者に対して利用されることを想定していらっしゃるんでしょうか、お伺いをいたします。

○木村政府参考人
私ども、この制度を検討しております際に、昨年の十一月の八日から十一月十九日までホームページを通じまして、要するに意見募集というかパブリックオピニオンみたいな形で行っておりまして、そこでいろいろな意見が出てきております。今委員から御指摘のあった点につきましても、そういった意見が出ているところでございます。
私ども、新しい制度をつくる以上、できるだけ多くの方に利用していただきたいというのは当然のことでございますが、ただ、同時に、先ほど申しましたように、今回の制度というのは、国際物流の高度化に対応した物流の促進を図りつつ、セキュリティー対策の強化にも資するということがあるわけでございます。一方で、物流の方だけ意見を聞きますと、今の状況で本当にセキュリティーは大丈夫なのかというところが出てくるわけでございますので、そこにおのずから限界があろうかと思っております。
特に、本制度におきましては、税関は当然必要があれば検査を行うという場合がもちろんあるわけでございまして、そのため、輸出者があらかじめ申告する場所を特定いたしまして、その場所に貨物が所在することを前提に一応この制度というのを構想したわけでございます。したがいまして、輸送途上の貨物についての輸出申告というのは想定していないわけでございます。
そこの御指摘にございます、そういったいろいろな問題が生ずるじゃないかという、確かにそういった、例えば一申告当たりの貨物が自社のスペースに対しまして多い一社の場合、仮にそのまま本制度を利用して自社施設で申告を行おうといたしますと、なかなか困難が生ずるということも、もちろん想定されないわけではありません。
ただ、実際の申告は、コンテナ数本以下のものも多いとも想定されますし、この場合にはその輸出者の施設のスペースが大きな妨げになるとは考えられません。また、もし本当にスペースが十分にない場合には、スペースとの兼ね合いでその申告の範囲というものをお決めいただくということも一つ考えられるのではないかと考えております。
いずれにいたしましても、一連の貨物の流れの中で、セキュリティーの観点から、必要があれば貨物が所在する場所で税関が直ちに検査を行える環境を確保しながら、その上で物流を極力阻害しないような実務上の取り扱いにつきましては、今後、関係者の意見も踏まえながら、実施までにその検討をすることとしているところでございます。

○田村
ありがとうございました。
詳細は、政省令が固まって実際に施行された後でないと、どの程度利用されるかというのは確かにわからない部分があるのは私も承知をしている次第でございますけれども、ただ、一方で、非常に使い勝手が悪いと、さまざまな制約がかかってしまうと、結局新しい制度の意義がなくなってしまうということも事実なんだろうというふうに思います。
関税局長が何度もおっしゃっておられたセキュリティーの確保、そこはまさに取り締まりの強化、水際での取り締まりと、その一方で通関の迅速化、そのバランスをどうとるかというのは、日々、まさに当局の方々が悩んでいらっしゃるということは、私も重々承知をしておるわけでございますけれども、先ほどの田島議員の質疑応答の中で、まさに人員が非常に限られている、そこは国税と比べてはるかに少ないというのは言うまでもなく、確かに非常に限られている中で、貨物が非常にたくさんあって、その中でどれを検査するのか、そこはまさに先ほど局長がおっしゃったように、検査の重点化、検査の対象をどのように絞り込んでいくのかということが非常に重要なんだろうというふうに考えているわけでございます。
その一方で、まさに今回のこの新しい制度、コンプライアンスのすぐれた輸出者に対して通関手続を迅速化するということは、ある意味でコンプライアンスの高い輸出者に関しては信頼をするということなんだろうと思います。そういった輸出者の扱っている貨物については、基本的には問題がないだろうと。確かに、あらゆる人を疑ってかかる場合には、当然、コンプライアンスが幾ら高かろうがたまにはぱっと貨物を一つ取り出して検査する、そういったことがいろいろな意味での抑制効果につながる。それはそうかもしれません。しかしながら、そこはまさに、先ほど議論がありましたように、人員が限られた中で、そこまでやって一体どれだけの効果があるんだろうかというのも一方であるんだろうというふうに私は思っている次第でございます。そこはやはりコンプライアンスの高い企業については信頼してもいいんじゃないか。それによってより迅速な通関も図られ、さらに検査対象の絞り込みも図られるという、両面もある程度考慮ができるんじゃないかなというふうに考えている次第でございます。
若干細かい専門的な話になってしまっていますけれども、通常、私が聞いているところによりますと、貨物に輸出こん包がされると、その施された後は輸入者の手元に届くまではこん包が解かれることはない。そして、コンテナをそもそも施封しなければ、シールを張らなければ申告ができないというのはさすがに行き過ぎじゃないかといった声も私は聞いているわけでございます。やはりそこは、しっかりとした企業とは信頼関係を築く、そういった部分もあっていいのではないかなということを申し上げさせていただきたいと思います。
さてそこで、そもそもの保税地域への搬入、輸出の貨物について、関税法の六十七条の二におきまして、まさにあらゆる貨物、当然それは輸出貨物も含むわけでございますけれども、一たんは保税地域に入れなければいけない、まさにコンテナヤードや保税倉庫に入れなければいけない、そういった義務があるわけでございます。そのことについて若干の議論をさせていただければと思います。
先ほどと繰り返しになりますけれども、まさに日本の企業の国際競争力をどうやって強化していくか。その中で、物流に係るさまざまなコストを削減していかなければいけない。そういった観点から見ますと、まさに通関制度においても諸外国の制度がどうなっているかというのは非常に重要なんだろうというふうに思います。日本において通関で非常に時間がかかるあるいはコストがかかる、そういったことでは、それがひいては国際競争力の低下につながってしまう、そういった可能性もあるわけでございます。
そこで、そもそもの輸出入貨物の保税地域への搬入について、諸外国、さまざまな国がございますけれども、例えばよく日本が制度を比較する際に真っ先に取り上げるアメリカにおきましてはどうなっているのかということをお伺いさせていただきます。

○木村政府参考人
お答え申し上げます。
米国におきましては、輸出手続は許可制ではなくて届け出制である、届け出制度。ということで、輸出貨物を保税地域に搬入する義務は課されておりません。

○田村
ありがとうございました。
まさにアメリカではそのような義務はない、輸出入貨物についてはすべての貨物を一々保税地域に入れる必要はない、そういう制度だというふうに私も聞いているわけでございます。
アメリカ以外にも幾つかの国で同じような制度をとっているというふうに私も聞いているわけでございますけれども、それでは日本はどうなのか、日本でなぜそういう義務があるのかということになるわけでございますけれども、たくさんの輸出貨物があるわけですが、実際に輸出貨物というのは、まさに書類上の、最近ですと書類上よりもコンピューター上のということになるのかもしれませんけれども、そういったシステム上で許可がおりて、実際に検査対象となるものというのはごく一部だということなんだと思います。にもかかわらず、実際に検査も受けない大部分の輸出貨物についても、とにかく一たんは保税地域を経由させなければいけない。その制度自体をなぜ維持しなければいけないのか、そのことについてお伺いをさせていただきます。

○木村政府参考人
税関は、国民の安全の確保、貿易秩序の維持、そういった観点から、輸出禁止・規制物品、例えば大量破壊兵器関連とか有害廃棄物とか、そういったものが不正に輸出されることのないよう、輸出通関時に必要な審査を行うとともに、効率的に貨物の検査を行う必要があると考えております。また、その輸出貨物が船積みされるまでの間にすりかえ等が行われる、そういったことがないように貨物の保全を図る必要もあります。こうした水際における輸出貨物の取り締まり等を効率的に行うために、原則として輸出貨物を保税地域に搬入することとしているところでございます。
要するに、他法令という関税法七十条の関係がありますけれども、例えば輸出するに当たっていろいろ許可とかそういった書類、検査等必要なものがあるわけでございまして、そういったものの最終的なチェックは、税関が輸出許可を行うに当たってチェックしているということでございます。
では、なぜ米国ではそんなことはないんだろうと私も疑問に思いまして、ちょっと私どもこれはどこまで正しいかわかりませんが、一つは、先ほど申しましたが、輸出は許可制ではなくて届け出制になっている。それから、武器とか薬物等の規制物品取り締まりを各所管省庁が行う。日本でも当然チェックは行っているわけですけれども、それを最終的に税関がチェックする。そういったところなんですが、日本のように輸出貨物につきまして一定の場所に搬入し、他の法令の規制を税関が一元的に最終的にチェックするという考え方がとられていない。どうもそのようでございます。

○田村
ありがとうございました。
繰り返しになりますけれども、とにかくすべての貨物を一たんは保税地域、コンテナヤードに持っていかなければいけない。そして、許可が出るまでコンテナヤードに留置をしておかなければいけない。そういったことが、まさに企業にとって大きな物流のコストあるいは時間がかかるというような負担になっているわけでございます。
人によっては、とにかく保税制度は、輸出貨物については諸外国に例を見ないと。私もすべての国の制度を知っているわけではございませんので、その言葉が正しいかどうかわかりませんけれども、今局長から御説明がございましたように、アメリカにはない、まさに届け出制になっている。あるいは、イギリスや韓国でもそのような保税制度というものはない、輸出貨物についての保税地域への搬入義務といったような制度はないというふうに聞いているわけでございます。
余り言葉のことを言ってもしようがありませんけれども、そもそも保税地域というのは、関税を払う前に荷物を保管しておくという、保と税ということでございまして、そもそも言葉自体も現在の趣旨からは離れてしまっているのかなと思いますけれども、えてして、何となく前からの制度を引きずっているんじゃないかな。
そこは、繰り返しにはなりますが、確かにセキュリティーの確保、水際での取り締まりというのは非常に重要だということは、もちろん私も認識をしているわけでございます。この日本がまだまだ海外に比べて治安がいいというのも、それは水際でまさに少ない税関の方々が一生懸命頑張っていらっしゃる、それによって社会悪物品も流入がある程度阻止されているという部分はあるんだろうと思いますけれども、ただ、その両立を図るという中で、私はまだどうしてもセキュリティーの方に引っ張られ過ぎているんじゃないかなというふうに感じるわけでございます。
また、そのセキュリティーを単に口実にして、実際にはすべての輸出貨物を、あくまでセキュリティーというのは非常に周りを説得しやすい言葉ではございますけれども、実際に輸出貨物をすべて保税地域に持っていく必要があるのかというのを再度考えた場合に、その実質的な意味については、先ほど局長からも御説明いただきましたけれども、具体的な説得性は私はまだ乏しいんじゃないかなというふうに考えている次第でございます。
とにかく、通関の迅速化、円滑化、その一方で社会悪物品、そして今回取り上げられている輸入禁制品といったようなものをいかに水際で取り締まるか。まさに相反するようなものを両方とも達成すべく、今までの保税地域への搬入義務が輸出貨物にも適用されるということについて、また違った観点からもぜひとも考えていただきたいというふうに思うわけでございます。
もちろん、さまざまな事情がほかにもあるというのは私も若干は聞いております。まさに業者の間でも、保税地域への搬入義務というものがあるがゆえに、より収益を上げているような流通業者ですとか倉庫業者というものがある。それが、どの程度そういった業者と行政が癒着しているのか。そこは、税関の場合には決してそういう癒着がないというふうに私は信じておりますけれども、いずれにしましても、そこはぜひともほかの国の制度を見ながら、新しい視点で取り組んでいただきたいということを改めてお願いをするわけでございます。
そこでまた、繰り返しにはなりますけれども、今までずっと当局の方にだけお伺いしておりましたので、改めて、保税制度の重要性というものを本当にしっかりと認識した上で、今の現在の政権が、今後も輸出貨物についても必ず維持しなければいけないというふうに思っていらっしゃるのかどうか。結局、その保税制度について、輸出貨物における保税地域への搬入義務について、日本での本当の必然性、必要性というものを今度は副大臣の方にお伺いをさせていただきたいと思います。

○田野瀬副大臣
私の方からお答え申し上げたいと思います。
若干先ほどの局長の答弁と重複するところがあるかと思いますが、税関は、国民の安全の確保、貿易秩序の維持等の観点から、輸出禁止・規制物品が不正に輸出されないよう、輸出通関時に必要な審査を行うとともに、効率的に貨物の検査を行う必要があると考えておるところでございます。
我が国においては、税関による輸出許可制を通じて、輸出貿易管理令等の他法令手続の履行を最終的に担保することが求められておるところでございます。したがいまして、このような輸出規制を効率的かつ集中的に行えるようにするためには、現行の保税制度を原則として維持する必要があると考えております。
このような原則を維持しつつ、セキュリティー対策の強化と国際物流の高度化に対応した物流促進を同時に達成するため、今般、セキュリティー対策上問題がない、コンプライアンスのすぐれた輸出者については、保税地域に貨物を搬入することなく輸出申告及び輸出許可が可能となる制度を導入することといたしたところでございます。

○田村
ありがとうございました。局長とほぼ答えが同じになるのは、同じ担当者がつくっている答弁でありますので、そこは当然なんだろうというふうに考えているわけでございますけれども、そこは、輸出貨物を必ず保税地域に入れなければいけない、ある意味でそれは一つの規制とも言えるものなんだろうというふうに考えるわけでございます。
規制改革一般に広げて若干申し上げる際に、我々民主党は常に主張しているわけでございますけれども、とにかく従来の制度に縛られて、もちろん、繰り返しになりますが、セキュリティーの確保あるいは水際での取り締まりというのは非常に重要だというのは私も認識をしております。ただし、それをどうやって達成していくのか。まさに税関の人員が十分であるかという、例えば先ほどの田島議員の議論につきましては、確かに十分じゃないかもしれないけれども、それは警察と同じような議論で、もちろんふやせばふやすほどいいけれども、予算も含めさまざまな制約がある。現在の人員をいかに適正に配置をするか、そこはまさに当局の方が腐心をして、最適化に日々努めていらっしゃるんだろうと思います。
そういった中で、とにかく全部の貨物を入れた方が検査もしやすいだろう、そういったような安易な発想ではなくて、今後、検査の重点化というのは、まさに一言で言うとIT化、ITという言葉も若干古くなっておりますけれども、今まさに輸出入や港湾の諸手続においてとにかく電子化を進めていく、そういったことが限られた人員の中でより検査を重点化していく、それが水際の取り締まりを強化していく、そういうことにつながっていくんだろうと思います。
もちろん、そういったことについて当局が非常に精力的に取り組んでいらっしゃるのは私も重々承知をしておりますけれども、ただし、それが非常に進んでいる国、例えばアメリカですとか韓国といったような先進的な国よりはまだおくれている状況があるというふうに私は聞いているわけでございます。そのことについては、時間もありませんのでお伺いをしませんけれども、最後に……。済みません、もう時間もないので質問をやめまして、もう少しだけ今の延長で申し上げさせていただきたいと思います。
今の関税局長の古巣でいらっしゃいます主税局に、私も、もう十年前ですけれども、十年前に主税局でまさに外国の制度を調査する担当をしておりました。その際、今はもう主税局も違うと思いますけれども、とにかく外国の制度を調べても、新しい制度について外国はどうなっているか、大体幾つかの国を調べれば、新しい制度を導入していない、改革をしていない国は必ずあるわけですね。そうすると、日本は、ほかの国もやっていないんだから日本もやらないと。そういう意味では消極的な理由に使うために海外の調査をしたという記憶が、当時、断片的にではありますが、残っております。
とにかく、海外の制度、先進的な制度について、ぜひとも日本も、国際競争力だけではございませんが、そういった前向きな観点から海外の制度についても材料にしながら検討していただきたいということを最後にお願い申し上げまして、私の質問を終わらせていただきます。
ありがとうございました。

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