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2006年02月24日 財務金融委員会会議録

○田村(謙)委員
民主党の三谷議員、そして鈴木議員に続きまして、質問をさせていただきます。
今回の税制改正、私は先日、代表質問もさせていただきまして、谷垣大臣にも御答弁をいただきましたので、それに続きましてということになります。
そのときにも申し上げましたように、一言で申し上げると、今回の所得税に関しての抜本的見直しというのは、そもそも抜本的見直しに値しないし、あらゆる意味で、結局、本当の改革の先送りにすぎない、棚上げをしているということを簡単に申し上げたわけでございますけれども、今回の税制改正に関しては、個人的な思いもございます。
私は、以前大蔵省におりましたので、主税局にもおりました。それはちょうど平成七年から八年の二年間でありまして、私の直接の上司は、今大臣の後ろに座っていらっしゃる秘書官でいらっしゃいまして、税制のエキスパートでいらっしゃると思いますけれども……(発言する者あり)遠慮はもちろんしないですよ。
当時はとにかく主税局というのは、イギリスのエコノミストという雑誌に主税局は北朝鮮であるというふうに書かれたことは、大変鮮明に覚えているわけであります。それほど主税局はかたい、とにかく歳入第一。一、二に歳入、そしてほかは何もないと。結局何を変えるのも嫌がるという意味で、主税局は北朝鮮というふうに言われていました。
実際、本物の北朝鮮も拉致された人を少し帰すぐらいですから、現在の主税局というのはもっといろいろな意味でよくなっているんだろうというふうに思いますし、そこは、谷垣大臣のもとでさまざまな改革をしようとしている姿勢は、もう既に外にいる私にも伝わるところがございます。
ただ、結局、抜本的見直しというのも、当時から言われているような論点と余り変わっていないんですよね。私がいたのは十年前です。それからしばしば政府税調で同じことが議論され続けて今に至る、そのような論点がたくさんあります。結局、抜本的見直しをするする、検討すると言いながら、ずっと検討だけを続けていて、手をつけないで棚上げをしているという歴史なんじゃないかなという思いがあります。そういう意味で、決して小泉改革だけではなく、今までの少なくとも十年以上の自民党政権というものが、この税制に関しても、さまざまな抜本的な本当の改革を棚上げしてきたという思いがまず最初にあるということを申し上げたいというふうに思います。

さて、最初に定率減税の件でありますけれども、代表質問でもお伺いをしました。それに若干、また追加的に質問をさせていただきたいと思います。
私が、最後の方で、徹底的な歳出削減もできないし消費税の増税も見送りをする、そういう自民党政権は結局何もしない、先送りで、改革というのは偽装じゃないかということを申し上げましたが、そのときに、じゃ、民主党も増税したいのかというやじをいただきましたけれども、民主党としては、もう既に、昨年のマニフェストに限りませんが、その前からずっと申し上げているように、徹底的な歳出削減なんて当たり前だ、その上で必要に応じて増税をするんだと。例えば、民主党の場合、具体的に示しているのは年金を一元化した上での基礎年金の話でありますけれども、そういったところで、必要であれば消費税も税率を上げるというようなことは以前からお示しをしているところであります。
例えば、民主党の昨年のマニフェストにおきましても、歳出削減において、三年間で十兆円のカットをするということを示しました。自民党側の人、与党側からは、またそんな無謀なことはできるはずがない、野党だからいいかげんなことを言っているというようなことも言われた記憶がありますけれども、以前、ちょうど私が大蔵省にいたときも、税調会長でいらっしゃった加藤寛、現在千葉商科大学の学長さんに、やはり財政構造改革の観点から民主党の十兆円カットというのはぜひやるべきだというありがたいお言葉もいただいております。
とにかく、そういった歳出カットをするのであれば、例えば消費税とかも増税をある程度先延ばしができるかもしれない。ですけれども、先ほどから三谷議員や鈴木議員が個別に主張しておりますように、まだまだ今の政権与党における歳出削減努力は全く足りない。そういった中で、ただ一方で、財政が非常に危機的な状況にあるという認識は私も共有するものでありますので、そうすると何らかの増税はやむを得ないだろう、まさに今の自民党政権ではある程度増税するのはやむを得ないだろう、そういう意味で私は代表質問でも申し上げたわけであります。

さて、そこで定率減税でありますけれども、その前提として、税調答申、それも古いものをちょっと読んでみました。平成十二年の政府税調の答申に、「わが国税制の現状と課題 二十一世紀に向けた国民の参加と選択」というすばらしいタイトルの答申を政府税調が出していらっしゃいます。これは今から六年前になるわけですけれども、そちらもまた後でも引用させていただきたいと思いますが、その答申にも「抜本的改革の視点」という項目があって、租税というものは社会の構成員である国民皆が広く公平に分かち合うものであることを改めて認識することが出発点であるという、ある意味で当たり前ではありますけれども、それがまさに出発点だということが強調されているわけであります。
午前中からの議論でも、大臣の答弁でも、税制全体を考えなきゃいけない、消費税だけではなくて、所得税、消費税あるいは資本に対する課税、まさに税制全体のバランスを考えなければいけないということを大臣御自身もおっしゃっておられているわけですし、それは政府の方針としてもずっと前から言われている方針であったと思うわけですね。そういう中で、例えば消費税について、私ちょっと後でも議論させていただきますけれども、消費税というのはまだまだ税率が低い、例えばヨーロッパに比べると税率が低い。あるいは、直間比率という観点からも、まだ消費税というのは税率は十分ではないんじゃないかという議論もありまして、そこは政府税調でも、ずっとそういうことをにおわせるようなことを答申にも書いていらっしゃるわけです。
今回、財政構造改革をしていくという中で、なぜ消費税ではなくて所得税の見直しだけをしたのかということを最初にお伺いします。

○谷垣国務大臣
今、田村議員がおっしゃいましたように、政府税調等では、相当長い期間をかけて、大きな構造変革にどう対応していくかという税制の議論を積み重ねていただいているということはそのとおりだろうと思います。
私は、その大きな流れは、一つは、先ほどから申し上げているように、少子化による人口減であり、グローバル化といったようなことではないかと思うんですが、それをどう実現していくかにつきましては、私どもは政府・与党の整理に従って議論を進めているわけでございます。
最近においては、与党税制改正大綱で、十七年度、十八年度、これは三位一体改革を議論してまいりましたので、三位一体改革の中で税源移譲を行っていく。これは所得税から地方住民税である。その前提として定率減税の廃止も行わなければならないということで、消費税ではなく所得税に取り組んでいるわけでございます。
それから、与党税制改正大綱の整理は、十九年度を目途に、年金、医療、介護等の社会保障給付などに要する費用の見通し等を踏まえつつ、消費税を含む税体系の根本的改革を実施する、こういうふうになっているわけでございまして、こうした方針に沿ってことしの形を出させていただいた。
今後、これもたびたび申し上げているところでありますが、ことしの年半ばを目途に歳出歳入一体改革の選択肢と工程表を示すということでございますが、できるだけ具体的な議論をやって、国民的な議論を喚起していきたい、このように思っております。
〔山本(明)委員長代理退席、委員長着席〕

○田村(謙)委員
今、ちょっとお伺いしていると、政府・与党の税制大綱、それはもちろん存在は知っておりますけれども、政府・与党、その中でも財務大臣のお立場なわけでいらっしゃいますから、決定に相当関与していらっしゃる、ある意味ではそこが中心的な役割を果たしていらっしゃるだろうと思うんです。
若干言葉をかえて、また繰り返しますが、結局税制全体を見直さなければいけない、それはまさに所得、消費、資産、さまざまなバランスをとりながら、全体を見直さなければいけないということはずっと言われてきていますね。大臣も、既に財務大臣になられて三年目でいらっしゃいますし、ずっと前には政務次官もやっていらっしゃった。
そういった中で、与党の税制大綱が十九年度を目途にとなっているからというのは、それは御本人が、まさに大臣御本人が十九年度で十分だというふうに考えていらっしゃるということですか。

○谷垣国務大臣
十九年度でいいかということよりも、一つは、やはり三位一体改革というものをスケジュールにのせまして、それはやはり所得税、地方住民税だということがございました。それを十七年、十八年度でやろうということでございました。
十九年度を目途にと、もっと早くやれということかもしれませんが、これは、年金改革をやりましたときも、十九年度を目途に、消費税を含むということになると思いますが税制改正をやって年金の財源も確保しろ、こちらはどちらかというと社会保障全体を見直していく中での税制を考えろということだろうと思います。
そういう仕分けのもとに、今前へ進めようとしているわけであります。

○田村(謙)委員
今お伺いしていると、結局、三位一体改革が先だというような、所得税だけではなくて、税制全体の抜本的な見直しというのはその後なんだというふうにお答えになっているようなイメージを受けます。
若干先に進めますが、今回の定率減税の廃止、さまざまな観点がありますけれども、代表質問で申し上げたように、やはりサラリーマンねらい撃ちではないかという思いがどうしても払拭できないんですね。
先ほどから、自民党議員の方からも、そして民主党議員からももちろん、格差社会という言葉がたびたび引用されておりますように、まさに格差が拡大してきた。それは、代表質問で申し上げたように、格差自体がおかしいと、それを全部否定すると社会主義になりますので、もちろんそういうことを申し上げているわけではありませんが、格差が拡大していく中で、例えば所得でいうのであれば、低所得者、中所得者に対してどういった配慮をしていくかということが非常に重要になってくるんだろうというふうに思います。
そもそも、私は、大蔵省にいたころは、答申というのは役人の文章で、それも、自民党政権が方針を示さないからそのもとにある主税局の人も結局あいまいな言葉しか書けない、非常に限界がある答申ですので、当時余り読んでいませんでしたけれども。今読んでみて、ただ、そういう答申であっても、もう五年、十年前から、同じことをずっと何回も何回も言っているわけですよ。それはもう、ある意味で、政権を担っている自民党議員の方々へのメッセージなんじゃないかなと、最近、私も一議員として思ったりもするんですが。
そういった中で、結局定率減税というのはいずれは廃止する、確かにそうはなっています。ですけれども、結局、私が先ほどから申し上げているのは、とにかく今、財政構造改革の中で税収をふやさなきゃいけない、その状況は私も十分わかりますけれども、三位一体改革というのは、それはもちろん当然ですよ、地方分権を進めるなんというのは当たり前のことで、それを否定するつもりは何らないし、むしろ民主党側では、それもまだまだ甘い、遅いと、いろいろ、さまざまな権限移譲、税源移譲も甘過ぎるという主張を展開しているわけです。三位一体改革を今やっているんだから、それで定率減税が先でほかは後なんだというのは、結局、単に三位一体改革を理由にして、取りやすいサラリーマンから取る、いろいろと政治的にややこしいほかの税、確かに法人税はさわっていますけれども、ややこしいような消費税はさわらないというふうにしか聞こえないんですけれども、その点は大臣、いかがですか。

○谷垣国務大臣
それは、決してそういうことではありませんで、定率減税廃止がサラリーマン増税にしか見えないというふうにおっしゃいましたけれども、先ほど、私がかつて大蔵省で政務次官をやっていたという御指摘もあります、まさに私が政務次官をやっておりましたときに、定率減税が議論されて、当時の経済状況をどうしようかということでやったわけでございます。
三谷委員もよく御存じなんですが、私はあのとき宮沢大臣にお仕えしておりまして、この大きな減税を大臣はどう決断するのかなと思いましたら、やりましょうとおっしゃっておやりになって、恐らく宮沢大臣のお気持ちもそうだったと思いますが、かなりこれが思い切った減税であるだけに、日本の財政構造をゆがめたというと、私もその責任者の一人でありますからいけませんが、やはり経済がある程度順調な足取りをしたときにはもとに戻さなければいけないという思いがございまして、これをもとに戻さないとなかなか所得税の改革であるとか次の段階には入っていけないな、消費税についても同じような思いがございました。
ですから、田村さんと定率減税というものに対する認識が、あるいは若干違うのかもしれません。私はそういうふうに見ておりましたので、今回のようなことはしかるべきことだろうと思っているわけであります。

○田村(謙)委員
大臣がおっしゃるように、確かに認識が、若干か随分か、多分随分違うんだと思います。
前からよく言われているように、代表質問で申し上げましたけれども、結局、よくクロヨンとかトーゴーサンピンとか言われていますけれども、給与所得というのはガラス張りで、一方で事業所得のようになかなか所得の捕捉が難しい、それは税制の中でもそういう議論はありますし、年金の一元化の中でもそれが障害になる。それこそ、自営業者の所得の捕捉が難しいから結局全体の一元化は無理なんだ、なかなか困難だというようなことをある意味で認めていらっしゃるわけですけれども、そこを結局放置したままで、やはり取りやすい給与所得、ガラス張りの給与所得だけをターゲットにしていくというのは、私はどうかなと思うんですよ。
あと、日本の所得税の負担がほかの先進国より低いという議論があります。それは、私、全体としては確かにそうかもしれないというふうに思ったりもしています。いまだにある主税局さん作成の資料というのは、十年前、私も作成側に回っておりましたのでわかりますけれども、ただ逆に、そのいいかげんさというのもある程度知っているところがございまして、特に、まさに格差が広がっているという中で、あともう一つ、税収をふやさなければいけないという観点の中で、とにかくまさに定率のものを廃止する。低所得者、中所得者、高所得者、ある意味では低所得者、中所得者を直撃をするような、そういう定率減税の廃止などよりは、それが例えば高所得者、より所得再配分機能を強化するという観点も含めて、それこそさまざまな控除とかを見直すことによって、税率は別に変えなくても高所得者に対する課税ベースを拡大していくというような方策というのは、私は十分考えられると思うんですけれども。
もちろんそれは控除を削るだけじゃなくて、ほかに、細かい議論も若干させていただきますが、それを結局、とりあえず廃止しやすいものから廃止をしてというのは簡単なので、簡単なところからやるというのはある意味で基本なのかもしれませんけれども、結局それだけにすぎないんじゃないかというふうに思いますが、そこはいかがですか。

○谷垣国務大臣
定率減税は、あのときの法律でも抜本改革までの暫定的措置として位置づけられていたわけですから、それをもとに戻すというのは、ほかのやりにくいことを後に回しておいてということには必ずしもならないと思っております。
ただ、委員がおっしゃるように、控除等々の問題は、やはり労働の形態、家庭の形態などが変わってきておりますので、それを前提にやはり見直していく必要というのは、私はあると思います。これはこれからまた議論をしなければならない課題だと思っています。

○田村(謙)委員
最初に申し上げましたように、結局抜本的見直しに値しないというふうに私は考えておりますので、だからそういう意味で、大臣がおっしゃったように、抜本的見直しの前に定率減税を廃止しなければいけないという理屈は、私はそれで納得するわけじゃないんですけれども、若干具体的に、所得税の控除についてちょっと議論をさせていただきたいと思います。
まさに去年、結局所得税の抜本的見直しというのも、消費税がいじれないと。それは小泉首相が自分の任期中は消費税をいじらないんだと言ったそれだけだというふうに私は理解をしていますけれども、結局それはそれで、ではとにかく所得税を見直そうという中で、昨年政府税調では、まさに一通り、それもかなり昔からの議論の焼き直しにすぎないものが多いですけれども、一通りの議論というものはしていらっしゃったんだと思います。我々民主党でも、民主党の税制調査会でかなり勉強をさせていただいて、ただ、その後選挙があって、私もかなり記憶が怪しいんですけれども、ある程度の知識の中で議論をさせていただきたいと思います。
控除、確かにこの数年間で幾つかの控除を見直したというのは、何もしないよりはよっぽどいいのは当然ですので、そういう意味では若干の前進だとは思いますけれども、ただ、まだまだ見直さなければいけない項目があるというのは、昨年の政府税調での検討項目を見れば、まだ結局手つかずで終わってしまっているというものがたくさんあると思うんですね。
その一つが、まず控除。控除の中でも、例えば配偶者控除、これもずっと議論をされています。
それで、社会的状況が変わってきた、そういったデータも、財務省がつくっていただいた資料を見ました。今は共働きの世帯が圧倒的に多い。やはり昔のようにとにかく専業主婦の世帯が多いという時代はとっくに終わって、たしか共働き世帯が専業主婦の世帯よりも倍以上あるというようなデータを見せていただいた記憶がありますけれども、そういった中でも依然として配偶者控除をずっと維持している。確かに、配偶者特別控除をなくしたというのは、それはそれでいじったことにはなりますけれども、そもそもの配偶者控除自体をどうするか、この議論も本当に十年ぐらい前からずっとされていた議論だと思います。
そもそもの立法趣旨が、専業主婦のいる家庭は税を負担する能力が低いとか、あるいは専業主婦の内助の功を評価すべきとか、そういったような趣旨だという話も聞いていますけれども、そういった考えがそもそも今なかなか通用しない。逆に、子育てでお金がかかって大変だからやむを得ず奥さんが働いているというような家庭もふえてきている。そういった中で、結局共働きの世帯もふえてきているなと思うんですけれども、配偶者控除について今回見直しを行わなかった理由はなぜですか。

○福田政府参考人
お答え申し上げます。
今先生御指摘のように、配偶者に係る控除につきましては、平成十五年度税制改正におきまして、経済社会の構造変化に対応して個々人の選択に中立的な税制を構築していく、こういう観点から、配偶者特別控除、いわゆる上乗せ部分を廃止しているところでございます。
そして、十八年度の税制改正におきましては、先ほど大臣から御答弁がございましたように、税源移譲に伴いまして個人所得課税の見直しが行われることになるわけでございますけれども、税源移譲が国、地方の税源配分の変更である点を踏まえまして、個々の納税者の税負担の変動を極力変動させない、こういった観点を徹底いたします一方、所得税を累進化する、他方で個人住民税をフラット化する、そういうことによりまして所得税、個人住民税両税の役割分担を明確化して、国、地方を通ずる個人所得課税のあるべき姿と整合的な制度とするために、所得税並びに個人住民税における税率構造の見直しを基本とすることとしたところでございます。

○田村(謙)委員
余り直接的な御回答はいただいていないような気がしますけれども、結局個々の納税者の負担を変えないと。それは、今の個々の納税者の負担が一番妥当なんだということであれば理由になると思いますけれども、変えないというのが単に政治的な理由なのであれば、というか、まさに個々の税負担を、納税者の負担を変えないという観点もあるとおっしゃっていましたよね。それも、まさに配偶者控除の場合は、結局専業主婦の家庭というものをある意味で優遇することになるわけですよね。(発言する者あり)
先ほどからかけ声いただいていますけれども、それに、まさに今この委員会が、小泉シスターズの方がたくさんいらっしゃるのが象徴していらっしゃるように、女性の社会進出が本当に進んできている。そういう中で、逆に私なんかよりもそちらの女性の方々に言っていただきたいんですが、今のままの税負担、結局共働きの世帯というのは負担はより重いのはいいということなのか、ここは財務大臣の御意見をお伺いしたいと思います。

○谷垣国務大臣
これは今主税局長が御答弁申し上げたことでございますが、いろいろ議論していかなければいけません。ただ、確かに、今おっしゃったように、女性の社会進出、そして配偶者も職を持っている方が非常にふえてきているということをどう取り入れていくかということは、さらに議論を深めていく必要があると思います。

○田村(謙)委員
さらに議論を深めるというのは、先ほどから申し上げているように、かなり深い議論をしているわけですよね。大体、最近ここ数年の当たりさわりのない政府税調の答申であっても十分にいろいろ論点が大体並んでいて、先ほど申し上げたように、共働きの世帯の方がはるかに多いという社会状況はもう確定をしているわけですよね。
そういう中で、さらに深めると。あらゆる見直しを先送りしているものについて当てはまるんですけれども、結局今後さらに深める議論というのは一体何なのか。結局何もないんだろうと思うんですけれども。
手が挙がったので、ではちょっと御答弁お願いします。

○福田政府参考人
くどいようでございますが、今回の措置というのは、先ほど別の議員からの御指摘もございましたように、国、地方の税源移譲でなぜ変動するのか、不公平じゃないか云々という議論を避けるということを主眼としたのは事実でございます。
それから、配偶者控除でございますけれども、配偶者控除について、議員御指摘のように、これまでいろいろと議論がございました。結婚によって担税力がどんな影響を受けるのかとか、個々の世帯によって区々であって一律に論ずることはできないわけでございますけれども、夫婦のあり方、あるいは配偶者の家事労働の経済価値、財産制度、配偶者の就労に対する中立性の確保といった観点を踏まえて検討していかなきゃならないと私どもは感じております。
いずれにしても、所得税は、釈迦に説法でございますが、家族のあり方、人々の働き方といった、人の生き方や価値観に密接にかかわる税でございますことから、今御議論をしていただいております配偶者控除も含めたこの諸控除を初めといたしまして、負担構造見直しには何よりもまず国民的な議論を十分に尽くすことが不可欠でございまして、今後、税体系全体のあり方を総合的に議論する中でさらに議論を深めてまいりたい、かように考えております。

○田村(謙)委員
余り明確なお答えをいただかなかったような気がするんですが。別に私は主税局の回し者ではありませんので、別に代弁というわけじゃなくて、まさに政府税調、そこは小泉総理が諮問した政府税調において、抜本的見直しのための論点として、去年の夏にも、控除についてはそれぞれについてもう十分に論点というのは出し尽くされていただろうと私は思いますよ。
そういった中で、結局それが全然できなかった。その理由づけも結局事務方の方がさせられちゃうので大変気の毒だと私は思っていますけれども、そこは、本当の抜本的見直しというのは、それは税制に限りませんけれども、とにかくやはり政治、その政治というのは当然政権です、政権のそれぞれの、首相なり大臣のリーダーシップがないと、結局できないわけですよね。そこは別に財務省の官僚の方々が主導してやるとかそういう話じゃなくて、まさに、税制であれば大臣がリーダーシップを持って、しっかりとした御見識、方向性を持ってリーダーシップを発揮していく。そうじゃないと、結局今回のように、さまざまな棚上げの理由はつくんでしょうけれども、先送りと。
さらに深く検討するというのは何を深めなきゃいけないのか、結局明確なお答えが事務方から出るはずはないので、大臣は、大臣ももう三年間やっていらっしゃって、あらゆる角度から御検討は十分事務方からも説明を聞いていらっしゃると思うんですけれども、今後さらに議論を深めるというのは、一体、具体的にどういうことですか。

○谷垣国務大臣
先ほど申し上げましたけれども、ことしの所得税の制度改正におきましては、三位一体の税源移譲を中心に行うというふうに考えまして、それの前と後で基本的にその税負担を変えないということを一番の旨として行いましたので、控除等の問題は今回は触れていないということでございます。

○田村(謙)委員
先ほどの議論に戻ってしまうので、ちょっと先に進めますけれども、結局、深く議論するとかというのも、御見識がないのかなと思わざるを得ないですよね。そこはやはりしっかりと、もうあれだけ検討しているわけですから、そこは大臣のリーダーシップを発揮していただきたいなというのは、例えばの話で今この配偶者控除についても議論をさせていただきましたけれども、そういった意味で、ちょうど今、先ほども申し上げたように、この財務金融委員会は自民党側に女性の議員がたくさんいらっしゃるわけですから、ぜひとも大臣のしりをたたいていただいて、配偶者控除についてもしっかりやってくれというのはしりをたたいていただきたいというふうに思います。
さて、次に扶養控除についてお伺いをします。
これも多分同じ回答しか返ってこないと思いますけれども、代表質問でも申し上げました、とにかく今、人口減少社会にいよいよ突入をして、結局、今までの政府・与党の施策というものが、子育てやあるいは少子化対策というものが全然効果を発揮していないというのは、ある意味で数字を見れば明らかだと思うわけですけれども、そういった中で、今はもう待ったなしだ。実際、さまざまな少子化対策のメニューがあります。どの施策がどれだけ効果があるかというのは、やってみなきゃわからないし、それはやっても、それぞれの施策が実際どれだけ少子化対策になったのかというのは、効果というのは明確に検証できないだろうというふうに思います。今の日本の状況というのは、少子化対策についてとにかくできることは何でもやる、そういったスタンスでもなければ、ますます人口は減る一方、子供は減る一方だという認識を私も、そして民主党全体も持っているわけであります。
そういった中で、扶養控除というような中途半端な制度、それはなぜ中途半端なのかと申し上げると、結局、所得控除というのは金額が同じなわけですから、ある意味、高所得者に有利になりますよね。高所得者がそれこそ高い税率が適用されますので、控除額掛ける税率が結局その納税者の払う税金の額なわけですから、所得控除というのは結局、高所得者に有利に働く。そういう中途半端な所得控除よりも、民主党の場合には、一番わかりやすい手当にすべきだ、それが一番効果があるだろうということを強く主張しているわけであります。
それに関して、仮に手当というのが、今歳出削減をやっていると、今の自民党政権というのはなかなかそのめり張りをちゃんとつけられない、とにかくほぼ一律に歳出削減をしていく、そういう中で、後で時間があったら触れますけれども、結局たばこ税増税のように、公明党さんが児童手当を何とかしろというのでやむを得ずたばこ税を増税するといったようなことはありますけれども、基本的には、人口減少時代にとにかくできることは何でもやるというような、明確なスタンスを持たないまま、そうすると、今の自民党政権ではなかなか手当をふやすとかは難しいんだろうなというのは思いますよ。
ですけれども、例えば税制の中で、先ほど申し上げたように、所得控除というのは高所得者に非常に有利に働く。それよりも、税額控除の方がまさに中低所得者により配慮が厚くなるんじゃないか。そういった意味でも、税額控除の方が効果的なんじゃないかというふうに私は考えるんですけれども、大臣はその点はいかがですか。

○福田政府参考人
少子化対策として、子育て家庭の経済的支援のあり方につきまして、税、財政両面でさまざまな御議論があることは十分私どもも承知しております。
税制面について申し上げますと、現行の扶養控除は、扶養家族の人数などといった世帯構成に応じた税負担能力、いわゆる担税力の調整の観点から所得控除として設けられているものでございます。他方、政策的に子育てを支援する等の見地からは、現行の所得控除にかえて、今御指摘がありましたように、財政的支援という意味合いが強い税額控除という形態をとることも考えられるとの指摘も出されているところでございます。
さらに、所得控除なり税額控除の場合には、これは納税をしていただいている方にしか効果が出ませんので、直接的に財政的な面で対応をとるべきだ、こういう御議論があるのも承知しているところでございます。
いずれにいたしましても、こうした問題につきましては、少子化対策全体の議論の中で、これまでの施策の効果を十分に検証した上で、諸外国におけるさまざまな少子化対策に関する政策手段の実施状況、政策手段相互の関係、そして現下の厳しい財政事情等も踏まえながら、さらに今後ぜひ議論を深めていっていただきたい、私どもも議論を深めていきたい、かように考えております。

○田村(謙)委員
今、主税局側から御説明がありましたけれども、また議論を深めるという話がありましたけれども、もう十分に政府税調でも議論をなさっていますよね。それぞれ、税額控除、所得控除のさまざまなメリット、デメリットというのは昔から言われている話ですし、少子化対策全体の話というのはそのとおりで、そこはまさに主税局側から財政の手当てを含めた議論が必要だ。まさに、結局そういう全体の議論というのは財務大臣がしっかりとお考えにならなきゃいけないことだと思うんですけれども、そういった中で、大臣の個人的なお考えをお聞きしたいんですけれども、いかがですか。

○谷垣国務大臣
私も、子育てや少子化対策との関係で税をどうしていくかということを考えますと、今委員がおっしゃったように、扶養控除というような制度よりも、税額控除という方がやはり実態に即したものになるんではないかなということは思っておりまして、いろいろな控除を整理しながら税額控除等々を考えていくというのが今後の議論の方向だろうというふうに思っております。

○田村(謙)委員
今後の議論の方向とかおっしゃっていますけれども、税額控除の方がいいということであれば、やればいいんじゃないですか。議論はもう十分にやっていらっしゃって、それは私も存じ上げていますし、大臣はもっとよくお詳しい中で、税額控除の方がいいということであれば、それ以上議論というのは、何を議論するんですか。

○谷垣国務大臣
今まで議論はたくさんあるとおっしゃった。確かにあるんですね。ただ、去年六月の論点整理も、中長期的なものという表現もございますし、今の控除の問題も、児童手当との関係をどうするかとか、社会保障制度との関係というようなことがありますから、そのあたりをよく整理していく必要があろうかと思っています。

○田村(謙)委員
先ほどからの繰り返しで恐縮なんですけれども、あらゆる見直しに共通するんですが、結局、大体議論は尽くされていますよね。特に扶養控除とか配偶者控除というのは、先ほど主税局長さんは各国の状況もというふうにおっしゃっておられましたけれども、各国の状況はもう十分に政府の方でも調べていらっしゃるわけで、そんな言いわけは別につけなくていいと思います。
ともかく議論は尽くしている。事務方はそういう意味で十分、議論の材料、そしてその方向性を含めてかなり尽くしていると思いますよ。それをなぜ、政府税調の答申ではあいまいな、今後も議論を深めるとか、先ほど主税局長がおっしゃったような言い方になるかというと、それは結局、政権が決断しないから、単にそれだけですよね。(発言する者あり)総理だけではなくて、まさに税制の責任者である大臣、確かに総理が全部税制のそれぞれ控除についてまでリーダーシップを発揮する、すべきだというのはかなり過剰な要求になるかもしれませんけれども、そこはやはり大臣がリーダーシップを発揮してしっかりやらないと、結局何も変わらない。御自身が確かに、もうどうせ来年、再来年は大臣じゃないから関係ないよというのであればしようがないですけれども、そういうふうにしか聞こえないんですけれども、それはいかがですか。

○谷垣国務大臣
先ほどから、ある意味では私どもの考え方の応援演説というか援護射撃をしていただいているようにも感ずるわけです。
ただ、今の控除等々の話にしましても、家族をどういうふうにしていくかというような議論でございますから、政府税調の中で議論が煮詰まったから、それでではすぐできるかというわけでも必ずしもない。特に税の問題は、負担との関係もございますから、特に、今の控除の問題もそうでございますけれども、消費税をどうしていくかというような問題になると、政府の中での議論、政治の中での議論と同時に、国民との対話というようなものも深めていかなきゃならないんだろうと思っております。
随分のんびりしたことを言って歯がゆいなとお思いかもしれませんが、やはりそこらはいろいろ考えながら進んでまいりたいと思っております。

○田村(謙)委員
おっしゃるように歯がゆいです。大臣も今なりたてなわけじゃないわけですから、三年間やっていらっしゃって、今お話しになった中で、結局、政治的状況、自民党の中の状況なのかなとぐらいしか聞こえないですよ。特に最近は、昔は税制はすべて自民党税調が決める、そのドンみたいな方がいらっしゃった、それがあらゆるネックになっていたという話は私も知っているわけですけれども、そういうのがなくなった。ますます財務大臣のリーダーシップが発揮しやすいはずなんですよ。
立ち返って申し上げると、私は応援というのは、私が応援しているというふうにおっしゃいましたけれども、さっさと改革すべきものはすべきだ、結局全然できないじゃないですかということを申し上げているんですよ。私は、ずっと今の自民党じゃ結局できない、できないで来たのが自民党の政権の歴史だというふうに思っておりまして、小泉政権の中で少し変わった改革を少しした部分はあっても、結局たなざらしになっているのはたくさんある、ある意味で税制はその象徴だと思うんですよ。
時代状況はいろいろ変わるという部分ももちろんあります。ですけれども、税制の、この所得税の話なんというのは昔からさんざん議論してきて、事務方は多分うんざりしていますよ。それを、また答申つくるのか、仕事ばかりふえて面倒なばかりだ、そういった部分を代弁しているかもしれませんけれども、私は応援をしているんではなくて、そこは結局何もそういう改革を、改革というか見直しですね、控除に限りませんけれども、例えば控除の見直しにしても、単なる先延ばしにしか聞こえない。例えば扶養控除について、所得控除よりも税額控除がというのは、大臣は御賛同いただきましたけれども、それを何か余り理解できないような理由をおっしゃっていましたが、結局それというのは、御自身が単にリーダーシップを発揮していない、そういう見直しを先送りしているにすぎないんじゃないですか。

○谷垣国務大臣
そうごらんになる見方もあるのかなと思っておりますが、さらに私も、鈍な身にむち打って前に進みたいと思っております。

○田村(謙)委員
いやいや、大臣にそんな御謙遜されちゃうと。
一番言いたいのは、先ほどからそれぞれ民主党議員が言っているように、本当の改革は民主党じゃなきゃできないということを一番言いたいんですよ。ですけれども、ことし、来年総選挙がなければ政権とれませんから、その間もうちょっと頑張ってくださいよ、そういう意味で言っているわけです。そういう観点で、ですから中長期的な話じゃなくて、短期的な話をまず、そういう意味で控除はわかりやすいので、しているんですよ。
ですので、むち打ってとかおっしゃられても、先ほども女性議員にしりをたたくようにと申し上げましたが、むちじゃないです、しりをたたくようにと申し上げましたけれども、もうそういうような言いわけではきかないんじゃないかなというふうに私は思っています。済みません、若干話が軽く聞こえるかもしれませんけれども、私は本当にそう思っていますので。(発言する者あり)何か一瞬血の気が引くやじが飛びましたけれども、時間も限られていますので、次の質問に行きます。
そういった視点は若干変えて、一つ別の論点で、金融所得について少しお伺いをしたいと思います。
金融所得、例えば平成十六年、これは谷垣大臣が大臣になった後ですよね、金融所得課税の一体化についての考え方という答申が出されていると思いますけれども。先ほども、大臣が金融所得の一体化について考えなければいけないというふうにおっしゃっておられましたが、時代をさかのぼっていくと、そもそも政府税調というか政府の方針として総合課税というふうにずっとあったと私も認識していますし、それというのは、金融所得も給与所得やほかの所得と全部一緒にして累進課税をかけていく、そういう総合課税を目指すべきだというふうに言っていたと思うんですけれども、最近、例えば今申し上げた金融所得課税の一体化についても、あるいは、昨年民主党で所得税の勉強をしていたときに、政府税調会長の石先生もしきりに二元的所得税のお話をしていらっしゃいました。そういった意味で、ある意味で総合課税の看板というのはおろしたんでしょうか。

○福田政府参考人
大臣の御答弁の前に、まず事務的なことを御説明させていただきます。
私ども、個人所得課税におきましては、垂直的な公平の確保という役割を期待いたしまして、累進性を維持していくべきという見地から、累進税率が適用されるいわゆる課税ベースにつきましてはできる限り包括的にとらえる必要がございまして、個人所得課税の理念として総合累進課税が基本であるというふうに考えております。ただ、利子あるいは株式譲渡益を初めとするいわゆる金融資産性所得につきましては、その特質を踏まえまして分離課税としているところでございます。
具体的には、利子につきましては、大量発生性などの特性を踏まえまして、所得の把握体制が十分でない現在の状況のもとで、実質的な課税の公平の確保に加えまして、課税の費用面、手続面等からのいろいろな制約も考慮いたしまして、一律源泉分離課税を採用しているところでございます。また、株式譲渡益につきましては、譲渡の時期を自由に選択できるといった大変裁量性の高い所得でございます。そういった特性を踏まえまして、申告分離課税制度を採用しているところでございます。また、配当につきましては、事業参加性のある所得である点を踏まえまして、総合課税を基本としつつも、納税者の事務負担や、一般投資家にとっては他の金融商品から生ずる所得と同様であるといった点を踏まえまして、申告不要制度を導入しているところでございます。
繰り返しになりますけれども、個人所得課税の基本的な枠組みとしましては、総合課税を基本としつつも、今申し上げました金融資産性所得につきまして、その特質性を踏まえまして分離課税としているところでございます。

○田村(謙)委員
今の御答弁も、政府が総合課税という看板をずっと掲げてきて、その中で、先ほど申し上げたように、昨年、石税調会長のお話を聞いて、あれ、もう総合課税という看板はおろしたのかなというふうに個人的に思ったものですからちょっと聞いてみたんですけれども。
総合課税かどうか、最終的目標とかそういうのはこだわらず、私は、柔軟に議論すべきだ。ただ、総合課税という理想を追求するかどうかというのは、正直、民主党の中でも意見が分かれますので、私は、個人的には、余りそういう理想を掲げる意味がなくなってきているんじゃないかな。分離課税がもう既成事実化していて、そういう中でより建設的な議論をしていただきたい。まさにこの部分は、先ほどから先延ばしの理由としておっしゃっておられる、議論を深めるというのを本当にしていただいて、もう欧米の方はかなり実際に、実態上議論も進んでいますし、それこそ北欧のように、かなり大胆な見直し、見直しというか金融課税ついて改革をしているところもありますので、ほかの、例えば先ほど申し上げたさまざまな控除のように、結局見直しをずっと棚上げをして、議論するばかりで棚上げをして、またほかの国から十年おくれということにならないように、ぜひ大臣にも真剣に議論をして考えをまとめていただきたいなというふうに思います。

○谷垣国務大臣
委員おっしゃったように、スウェーデンの例なんかもお挙げになりましたけれども、二元的課税というのはちょっと、かなり税制度が違っていますので、すぐ日本に学べるかどうか、これはわかりません。私も、総合課税というのを棚上げにしていいのかどうかというのはまだ自分の考えがよくまとまっておりませんけれども、これからやはり貯蓄率が下がっていくことを考えますと、今ある金融資産をどう活用していくかという観点から、まあ、今はそういう特質に照らして分離課税という方向でやっているわけですけれども、本当に金融資産を活用していくためにはどうしたらいいのかというようなことはもっと議論を深めたいと、それこそ思っております。

○田村(謙)委員
金融課税に関連して、納税者番号制度についてちょっとお伺いをします。
この納税者番号制度というのも、はるか昔からずっと議論されていて、もう議論する中身は、控除と同じように、ないと私は思っているんですけれども、そういった中でやはり、もちろん我々民主党としても、納税者番号制度を導入するとあらゆる所得が捕捉できるというふうに思っているわけではないです。
ただ、例えば、今ちょっと議論をさせていただいた、金融所得を捕捉する際には有効ではないかとか、あるいは、全然観点違いますけれども、最近特にIT化が進んで、そこは一般の事業者にしても個人にしても、あるいは税務行政においてもかなりIT化が進んできた中で、当然税務行政にも資するだろうというところは、もう十分に社会環境というのは変わってきたというふうに、ある意味ではもう熟してきたんじゃないかなというふうに思います。確かに、えらく前から議論していた、そのころはさまざまに整っていなかった環境が、例えばITとか一番わかりやすいと思いますけれども、まさにもう整ってきたんじゃないかな。
そういった中で、我々民主党は、やはりそういった所得の捕捉をしっかりするためにも納税者番号を導入すべきだということはかねて主張しているわけですが、その点についてはいかがですか。

○福田政府参考人
納税者番号制度につきましては、先生今御指摘のように、各種資料の名寄せあるいは突合を効率化することによりまして、税務行政の効率化、高度化、ひいては適正、公平な課税に資するものでございまして、これまで主として金融所得の課税方式との関係において議論されてきていたところでございます。
また、金融所得課税の一体化の一環といたしまして、利子、配当、株式譲渡益といった金融所得間におきます損益通算の範囲の拡大に当たりまして、損益通算を希望する者の選択による金融番号の導入が必要との議論がございます。
さらに、最近におきましては、諸外国の経験を超えまして、事業所得等に関しても納税者番号制度を活用することができないのか、そういった議論もなされているところでございます。
いずれにいたしましても、この納税者番号制度は、支払い調書等の資料情報制度があって初めて有効に機能するものでございまして、この資料情報制度のあり方とあわせて総合的に議論する必要があると考えております。
なお、資料情報制度に納税者番号を活用するに当たりましては、付番方式、どういう付番を使うのか、そういった付番方式を含みます制度の仕組み、あるいは具体的な活用の仕方、対象となる取引の範囲といった問題のほか、この番号利用に係るコスト、あるいはプライバシー保護などの問題につきまして、国民の理解を得つつ議論を深めていく必要があると考えております。

○田村(謙)委員
今の御答弁でも、ちょっともう時間がありませんので、ひとつ大臣にお伺いしたいんですが、今も国民的議論という話がありました。代表質問での御答弁でも、たしか、国民的議論をというお話、税制全体の改革について国民的議論を行っていく必要があると。これもまた、いろいろな改革、見直しを棚上げする理由としてよく使われているフレーズだと私は認識しているんですけれども、何か、大臣がまさに本会議場でおっしゃった、国民的議論を広めていく必要がある、そんなの当たり前なわけですが、それはもう前から言われていることで、それなりに政府でもやっていらっしゃるはずで、さらにというのは、税制改革全体の見直し、例えばもう納税者番号制度というのは昔からの話ですよね、それをさらに国民的議論というのは、一体、単なる先延ばしの理由以外に何かありますか。

○谷垣国務大臣
私は、国民的議論を喚起するというのが先延ばしの理由だというふうには全く思っておりません。もちろん今までも議論をしてこなかったわけではありませんで、先ほどからお引きになっている政府税調の議論も、それが広く伝えられて、国民の議論の資料になっていると思いますし、党税調もそうだろうと思います。それから、こういう国会の議論もそうだろうと思います。
私どもも、副大臣や政務官と御一緒に各地に、タウンミーティングというんでしょうか、ああいうものにも出かけているわけでございますが、私の頭の中にございますのは、当時、竹下大蔵大臣でいらしたか総理でいらしたと思いますが、消費税をつくられますときに、国会の議論を六つの懸念だったか、最後は九つの懸念になったんだと思いますが、そういう形で問題提起をされながら全国あちこちに、つじ説法と御自身ではおっしゃっておられましたけれども、要するに、国民のいろいろな不安や不満をどう解消していくかという議論に一生懸命取り組まれた姿が、私がまだ当選して日が浅い時期でありましたけれども、よく記憶に残っております。
やはり今後は、大きな財政再建をするにつけましては、単に問題の先送りだということではなくて、そういうような議論を喚起していかなければなかなか話が進んでいかないと、私はこれは掛け値なしにそう信じております。

○田村(謙)委員
時間が参りましたのでもう終わりにいたしますけれども、繰り返しになりますけれども、いろいろな税制の見直しについて、かなり議論は尽くされているものであっても棚上げされているものがたくさんあります。そこは今の自民党政権では無理だと私は思っているわけです。ですので、民主党が政権をとった暁には一気に進めたいと思っていますが、ただ、今の政権の間、ぜひとも……(発言する者あり)確かにこのタイミングでは非常に、まあいいや。
それはともかく、小泉政権のもと、自民党政権のもとで谷垣大臣にしっかりと税制の見直しについてはリーダーシップをとっていただきたいということをお願い申し上げまして、私の質問を終わります。

 

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