○田村(謙)委員
民主党の田村謙治でございます。
私も、引き続きまして、国有財産法の改正案に関しまして質問をさせていただきます。
私は、若干ポイントを絞りまして、国有地の売却や有効活用という中で、先ほどからも各委員の質疑の中で出ております国家公務員宿舎にまずポイントを絞って御質問をさせていただきたいと思います。
私は、前、まさに国家公務員宿舎に住んでおりましたので現状をよく把握しているつもりでございますし、やはり当時から、非常に恵まれているなというのは自分で感じていたところであります。私がいました四年前に、既に財政状況はますます厳しくなっていたわけでありまして、こういった中で、都心、都心に限りませんけれども、非常に広大な敷地を使った公務員宿舎、それがたくさんある。私の感覚では、ほとんどの職員が公務員宿舎を利用している。公務員宿舎を利用していない人というのは、自分で家を買いたいとか、あるいはぼろい官舎が嫌だから自分で借りているとか、そういう方であって、基本的には、やはり安い官舎がいいなということで官舎に住んでいるという実態も、もちろん完璧にわかっているわけではありませんけれども、相当部分を把握しているつもりであります。
そういった意味で、私はもう当時から、国家公務員宿舎の存在意義というのはどうなんだろうかと。それが、まさにこれだけ日本株式会社、政府が財政の赤字を積み重ねて、倒産寸前だという危機感を私は持っておりますし、倒産寸前かどうかはともかく、かなりの危機感を大臣初め皆様お持ちで、その点に関しましては共有していただけると思いますけれども、私はかねて思っておりました。
そして、昨年、民主党の中で、特別会計の見直しということでプロジェクトチームをつくりまして、私はその一つとして特特会計の調査もしていたわけなんですけれども、そのころから、国家公務員宿舎の意義について、どうなんだという話は財務省の理財局の担当者の方とも議論していたところであります。既に経済同友会でも提言が出た中で、新しい議論では既になくなっているわけですけれども、私のかねての強い思いがございますので、まずはその点につきまして議論をさせていただきたいと思います。
若干法律を拝見しますと、国家公務員宿舎法という法律があります。そこの第十三条に、有料宿舎を貸与できる場合というのを二つ掲げられてあります。一つ目が「職務に関連して国等の事務又は事業の運営に必要と認められる場合」、そして二つ目が「住宅不足により国等の事務又は事業の運営に支障を来たすおそれがあると認められる場合」、その二点が掲げられているわけですけれども。
そういった中で、有料宿舎を借りている職員というのが何人ぐらい、そしてそのための宿舎というのが、戸数ですね、数がどれぐらいあるのか、まずは数字を教えてください。
○牧野政府参考人
お答えいたします。
国家公務員宿舎は、先生御指摘のとおり、国家公務員宿舎法第一条の規定に基づきまして、国家公務員等の職務の能率的な遂行を確保し、事務事業の円滑な運営に資するということを目的に設置しているわけでございます。
宿舎の貸与につきましては、同法第二条に規定いたします、常時勤務に服することを要する国家公務員等を対象として行うとされておりまして、この規定に基づきまして宿舎の貸与を受けることができる、その対象となります職員数は、平成十七年の調査で五十七万九千人でございます。対しまして、公務員宿舎の戸数は約二十三万五千戸ということになっております。
○田村(謙)委員
ありがとうございました。
五十八万人という数字ですと、余りに多くてぴんと来ない部分もありますけれども。そしてまた、その二十三万戸、実際、余り利用されていないという宿舎があって、それをいかに有効活用するか、あるいは集約化するかという議論についてはかなり進んできたなと。先ほどの大臣の御答弁にもありましたし、政府でもいろいろと検討していらっしゃるというのは、方針として示しているということは私も十分に認識をしているわけでありますけれども。
例えば、今御答弁で、政府の効率的な業務の遂行ですとか円滑なと、そんなのはある意味で当たり前のことを言っているにすぎないんだと思います。要は、有料宿舎でないと円滑な遂行ができないとか何か支障を来すとかというような場合以外に、まさに公務員宿舎である必要があるのかどうかということなんですよ。
例えば、法律を見た場合に、例えば住宅不足というのが掲げられています。これは古い法律ですから、今は住宅不足なのかどうか。確かに地方に行くと住宅不足というのはあるかもしれないなと思いますけれども、場所によっては十分なそういう賃貸住宅がないというところはあるというのは、私も静岡に住んでおりますのでわかるところではありますが。効率的な業務の遂行のためと、では、要は、有料宿舎、まさに公務員宿舎じゃないとどういった支障があるのか、そういったところをより具体的に御説明ください。
○牧野政府参考人
もう少し具体的に、それでは申し上げさせていただきます。
ことし一月の財政制度等審議会で答申をいただきまして、そこでも宿舎の必要性については指摘をいただいております。そこで具体例として挙げられておりますのは、例えば、広域で高頻度な転勤がされることへの対応、自衛隊など官署に近接した居住が求められる者や僻地などでの勤務への対応、それから新規採用者の確保等のための宿舎の設置が必要であるというように述べられております。
それから、先生ちょっと触れられました住宅困窮の場合云々ということでございますが、これは、事実、僻地における宿舎の設置などがこれに該当すると思いますが、この場合も職務に関連して必要なものというように考えられますので、単に住宅不足ということだけで宿舎を設置している例はないというように考えております。
○田村(謙)委員
確かに転勤は多いとは思いますけれども、別に全員ががさっと転勤するわけじゃないわけでして、例えば、では、転勤に関して、僻地というのは地方の話になると思いますので、より都心ですね、都会、東京ですとか大阪、そういった都会におけるものを考えてみればいいと思うんですけれども、そういうところにおいては賃貸住宅というのもかなりあふれていますよね。別に余っているわけじゃないにしても、それは十分にあると思います。
そういった中で、転勤というのは、別に、まさに同じ時期に大勢の転勤がある、それは明確な数字じゃなくてもいいですけれども、全職員の中で大体どの程度の割合の人たちが一度に転勤するのか、そういったことはお調べでいらっしゃいますか。
○牧野政府参考人
お答えをさせていただきます。
国家公務員の転勤の実態でございますが、在職者に占める転勤者の割合は、これは平成十六年度の転勤実態調査でございますが、一二・八%でございます。これに対しまして、民間の場合には二・四%ということで、国家公務員はやはり転勤が多いということだと考えております。
○田村(謙)委員
でしたら、その一二・八%というのは大体何人ぐらいになるんですか。
○牧野政府参考人
お答えさせていただきます。
これは、一年間で三万七千人ということになります。
○田村(謙)委員
三万七千人。別に、そもそも転勤する人全員に宿舎が必要なのかという議論がありますけれども、とりあえず、三万七千、四万人近く。全員に必要だという仮定に立った場合、でも、結局、宿舎、もちろん自衛隊などの場合というのは十分理解できますよ。それに対して私は反対するつもりはありませんので。例えば、先ほどおっしゃった、官署に近接した居住が求められる自衛隊のようなかなり特殊なケース、特殊でも人数は多いですけれども、そういった人たちと、それから転勤ですか、あと、新規採用というのはちょっとよくわからないんですけれども、それで、その人数を積み上げると何人ぐらいになるはずなんですか。
○牧野政府参考人
お答えをさせていただきます。
自衛隊あるいは行刑施設などで、こういう特定の官署に勤務する職員のために宿舎を設置する必要がある戸数、これは十万五千戸でございます。それから、年間転勤者で転居を伴う者、この関係で必要なものが九万八千戸でございます。主なものはその二つでございます。
○田村(謙)委員
今、自衛隊など、そういうところで十万戸、あと転勤などでというのは、先ほど年間で大体約四万人、三万七千人とおっしゃったのが、必要なものが九万八千とおっしゃっていましたけれども、急にそれはどうしてそんなにふえるんですか。
○牧野政府参考人
お答えをいたします。
先ほどお答えしました四万人弱という人数は一年間の転勤者でございまして、転勤はもう毎年毎年起きていくわけでございますから、そういう、二年あるいは三年にわたって繰り返し繰り返し転勤が毎年毎年起きるわけでございますから、それに対応するためにどれだけ必要かというのを計算しましたのが、先ほど申し上げた戸数でございます。
○田村(謙)委員
今いただいた数字、大体足すと約二十万ですよね。
私は、そもそもその二十万が必要なのかという議論もちょっともう少しさせていただきますけれども、それでも、既に不要な部分というのは、単純に引き算をすると四、五万戸あるような気がしますが、そもそも、結局、なぜ公務員宿舎じゃなきゃいけないのか。転勤でも、当然、民間の賃貸があるわけですよね。それが、なぜ公務員宿舎じゃなきゃいけないんですか。
○牧野政府参考人
お答えをさせていただきます。
もちろん、賃貸というのはございます。ただ、国の都合で遠隔地に転勤になるケースが多いわけでございますが、そのときにそういう賃貸住宅を探すということが難しいという面もございますし、それから、これは、ちょっと先生、ぜひ御記憶にとどめていただきたいんですが、そういう賃貸に入りました場合には住宅手当を支給することになっておりまして、そういう財政負担を考えますと、果たして公務員宿舎の方が無駄かということについてはちょっと疑問があるというように思っております。
○田村(謙)委員
今、住宅手当の話が出ましたので、でしたら、そちらの、私もまさにその議論をしようとしておりました。
まさにこれは、日本の財政は非常に厳しい。民間企業でいうと倒産しているんじゃないかと私も思っていますけれども、大企業が、バブル崩壊後、不景気のときに、非常に厳しい状況にある中で、まさにコスト削減をどうするか、さまざまな手を打った中で、社宅をどんどん売却するということを進めていったのは、もう私がより具体的に言う必要もないことだと思います。
当然、売却をして、それによって、例えば財政赤字を減らせば、将来的なまさに払わなきゃいけない利息とかそういう部分もあるわけですから、かなり国の負担というのは、それによって減るものというのは、単純に売却した売却金額だけじゃないわけですよね。そういったところも考えなければいけないと私は思うんです。
例えば、それこそ財政審、政府においても、庁舎に関して、まさに民間から借りるのと庁舎を維持するのはどっちがいいのか、そういうコスト計算をしていらっしゃるというのは私も拝見しておりますが、官舎についても同じようなコスト計算をすべきなんじゃないんですか、その住宅手当とかおっしゃるんでしたら。それはしていらっしゃるんですか。
○牧野政府参考人
お答えをさせていただきます。
当然のこととして、宿舎についてもそういう計算をしていくべきだと思っております。
いずれにしましても、今後、公務員宿舎をどうするかということにつきましては、現在、伊藤滋先生を座長にして有識者会議を開いていただいて、その中で、まさに先生がおっしゃられているような、公務員宿舎の必要性でございますとか、あるいは今後のあり方でございますとか、そういう御議論、極めて幅広くやっていただいておりますので、我々としてはその結論を待って対応を考えたいというように考えております。
○田村(謙)委員
私が今お伺いしたのは、コスト比較をすべきだと今おっしゃいましたけれども、庁舎では既にしていらっしゃるわけですよね。何で公務員宿舎だけやらないんですか。
それは別に、そもそも、去年の財政審の答申を見ても、そういった発想が公務員宿舎に抜けているんですよ。それこそ、集約化を図ると大臣がおっしゃっていました、集約化というのは、あくまで、今、公務員で公務員宿舎を利用している人はどこかにまとめて大きな官舎に入れましょうとか。それは、公務員宿舎を減らしましょう、戸数を減らしましょう、あるいは、そもそも要るのかどうかという議論には全然踏み込んでいないんですよね。
古い官舎がたくさんある、それを集約化して、そのあいた土地を売りましょうというのは、そんなのは当たり前なんですけれども、そもそも公務員宿舎が要るのかどうか、そして賃借と比べたコストとどうなのか。私は、もう当然、賃借の方が安いと思っていますけれども、長い目で見て、国の財政赤字を減らす、国の負担を減らすという意味でいいと私は思っていますが、そういったコスト比較をなぜ今までしていないんですか。
○牧野政府参考人
お答えをさせていただきます。
先ほど申し上げました答申の中でも、合同宿舎の効率的な整備の推進という項目がございまして、その中で、PFIの活用の検討、あるいは建てかえと民間借り受けのコスト比較を適切に実施する必要があるというように御指摘をいただいておりまして、これに基づいて、我々はきちっとコスト比較はやっていきたいと考えております。
○田村(謙)委員
指摘を受けたんだったら、すぐにやればいいんじゃないですか。なぜ今までやっていないんですか。そこは大臣にも、御答弁ください。
○谷垣国務大臣
これは、今、田村委員が御指摘のように、きちっとそういうようなコスト計算をしなきゃいけないと思います。今、伊藤滋教授の座長のもとで宿舎の使用等を検討していただいておりますから、その結論を待って直ちにそういうことに着手すべきだと思います。
○田村(謙)委員
ぜひそこは至急やっていただきたいと思います。
谷垣大臣は、まさに自民党の中でも財政に対する危機感というのは非常に強いというふうに私も理解しています。自民党の中で、まさに消費税をいつ上げるかというのはさまざまな抵抗もある中でも、やはり二年後には消費税を上げるべきだというようなお考えを大臣が示していらっしゃるというふうに私も知っております。そこはやはり、金額は確かに何兆とかいう単位にならないかもしれない。ですけれども、民間だったらある意味で当たり前の、とにかくいろいろなコストを切り詰めていく、赤字会社で職員がどうなんだと。
先ほど、吉田委員への御答弁に関して、経済同友会というのは公務に対する理解が足りないんじゃないか、宿舎の原則全廃というのは理解が足りないんじゃないかとおっしゃっておられましたけれども、私はかなり理解しているつもりでありますが、それでも、公務員宿舎がなぜそんなに必要なのかと。もちろん、全く要らないかどうかはわからないですよ。でも、例えば都心におけるものはほとんど要らないんじゃないかな、最低限必要なものは借り受けにすればいいんじゃないかなと。新しく建てた官舎においても宿舎においても、別に、民間に売却をして、その後また借りる。とにかく、もう最低限必要な、本当に都心の近くに住まなきゃいけない人はそういった手当てなども必要だと思いますけれども、そういった議論が今まではほとんどなされていないというのは私は大変問題だというふうに思っています。
あともう一点、先ほど住宅手当の話が出ましたので、その点に関してもう少し質問をさせていただきたいんですけれども。
公務員の給与というのがまさに民間並びだということで、人事院勧告というものがあります。それについてお伺いしたいんですが、公務員宿舎を借りていると、まさに住宅手当はないわけですよね。仮にぼろくても古くても、大変いいところに、非常にもう数万円みたいな金額で住んでいる。あるいは駐車場の料金も、都心だったら五万、六万、七万するのをわずか五千円で借りているわけですよね。そういった部分は全く考慮していないで民間の給与と比較しているというのはなぜなのか、人事院の方にお伺いします。
○吉田政府参考人
お答え申し上げます。
国家公務員の給与水準につきましては、民間準拠の原則に基づきまして、毎年、全国の民間の事業所で四月に実際に払われた給与を実地調査をして捕捉すると同時に、職員の四月分の給与と比較を行っております。
仮に公務員宿舎を民間と比較するということになりますと、民間企業の社宅というものとの関係が問題になってくると考えられます。
民間企業の社宅につきましては、その貸与が職務と密接に関連しており、退職すれば直ちに退去せざるを得ないということなど、借家権として権利保障に乏しいという点で、民間におきましても、一般の賃貸住宅の貸与と性格を異にしている面があることを考慮いたしまして、その使用料はいわゆる世間並みの家賃額より低い額で定められていると承知しております。このような社宅の性格に基づきまして、一般には、民間賃貸住宅の賃貸料と社宅使用料との差額を賃金として取り扱うという扱いは行われておりませんで、したがいまして、私たちが調査をいたします際にも、民間の賃金台帳にはそういうものは記載されていないという状況がございます。
国家公務員の宿舎につきましても、国の事務事業の円滑な運営ということのために設置されておりまして、かつ民間社宅の使用料と均衡がとれた使用料が徴収されているということからいたしますと、公務員宿舎も民間社宅と同様でありまして、社宅の貸与は勤務に対する報酬というものには当たらないと考えております。したがいまして、官民比較の対象としておりません。
〔山本(明)委員長代理退席、委員長着席〕
○田村(謙)委員
今、給与に当たらないというお話でしたけれども、でしたら、ちょっと国税庁の方にお伺いをしたいんですが、民間企業がまさに社宅について市場の相場よりはるかに低い家賃で社宅を提供した場合に、その差額を給与とみなして課税をするという話を聞いたことがあるんですけれども、それが事実かどうか、そしてまた、公務員についてはそれはどうなのか、お伺いします。
○竹田政府参考人
お答え申し上げます。
所得税法上、給与所得者が勤務先から社宅の貸与を受けている場合におきまして、その給与所得者が実際に負担している社宅の使用料がその社宅の利用について通常支払うべき賃貸料の額よりも低額であるときは、その差額は給与の収入金額に含まれて、課税関係が生じることになります。
この場合、その社宅の貸与が職務と密接に関連している、そして住まいとしての安定性に乏しい、こういう点で、いわゆる一般の賃貸住宅の貸与と性格を異にしている面があることなどを考慮いたしまして、この通常支払うべき賃貸料の額を、その社宅の敷地と家屋の固定資産税の課税標準額に一定の率を乗じるなどとした計算式、これは所得税法の基本通達で定めておりますが、この計算式によって算出することといたしております。
したがいまして、この社宅の貸与に関しまして経済的利益の額を算定する上で、いわゆる実勢相場の価格との差額をそのまま給与として課税するということはしておらないわけでございますが、こうした取り扱いは、国家公務員でも民間会社の社員も全く異なることなく、すべての給与所得者について適用しているものでございます。
○田村(謙)委員
今、国税庁で、余りに低い家賃の場合、ある意味で給与とみなすというふうに御答弁いただいたんですけれども、それについてはいかがお考えですか。もう一度人事院にお伺いします。
○吉田政府参考人
民間の社宅の場合に、今先生御指摘のような、仮に賃金であるという評価がされるケースがあるとすれば、これは法令上、賃金台帳に記載されなければなりませんので、そういうものは我々の比較の対象に入ってきているというふうに理解しております。
それから、国家公務員の宿舎につきましては、今国税庁の方からお話がありましたが、そういう種類の給与はないというふうに理解しております。
○田村(謙)委員
次のテーマに移りたいので、もうこれ以上議論は余りしません、もうお伺いしませんけれども、そもそも民間企業で社宅をどれぐらいの人たちが利用しているのか、そういったところも含めて冷静に比較をしなければいけないんだろう。私もそこは、明確に民間企業がどうかという数字は知りませんけれども、私の経験、感覚では、やはり国家公務員の方がはるかに官舎を利用している率は高いんじゃないかなという印象を持っています。
そういった中で、それはもう給与じゃないんだということで比較をしないというのは、私は、民間とのまさに客観的な比較になっていないんじゃないかなと。宿舎だけじゃないかもしれませんけれども、民間と比べる場合に、純粋にもらったお金だけじゃなくて、そういったところもすべて考慮した上で、ちゃんと民間と比較をしていただきたいなというのが私の考えでございます。
結局、とにかく、先ほど何度かお伺いしましたように、民間とのコスト比較。今回、この改正自体が、少しでも財政赤字を減らしていくんだ、国有地も必要最小限に絞っていくんだ、そういう考えの中で、この国家公務員宿舎に関しての検討というのはおくれているなと。
それはなぜか。やはり私は、それは今の政権、自民党が役人に甘い、そういう部分が今までずっとあったわけですよね。いろいろと役人に政策をつくってもらって、国会でも深夜まで働いて大変なんだ、だから、ある意味で、国家公務員宿舎とかそういうところにはいろいろな、そういういい待遇には目をつぶろうというところがあったとしか私は思えません。
最近になって、中川政調会長が先導していらっしゃる財政改革研究会ですか、官舎をどんどん売るべきだと、何か視察がテレビに出ていましたけれども、そんな、官舎が都市部にあるなんというのは、もう自民党議員、皆さんだれもが知っているわけですから、今さら見に行って、何かこんなの大変だななんというのは、全く遅いですよ。そんなのはもうだれもが知っていることじゃないですか。大臣やっていらっしゃったら、部下がどこに住んでいるかは当然知っているわけですから、ああいったパフォーマンスは、私はひどいと思います。
私が議論していると、政権側の応援をしているんじゃないかとよく言われますので、私は決して自民党の財政改革研究会の片棒を担ぐつもりじゃなくて、とにかく全然遅過ぎるし、今回の公務員宿舎の存在意義の検討というのがほかの庁舎とかと比べておくれているというのは、やはり官に甘いなというふうに私は理解をしています。
もう一点、その延長線上で、一つ財団法人を取り上げたいと思います。ちょうど国有財産に関係するものですので。
財団法人国有財産管理調査センターというものがあります。今ちょうど、今回のこの国有財産の改革についてもそうですし、そしてまた、公益法人についての改革も行革の一環としてやっていますよね。その公益法人の一つだというふうに思いますけれども、その業務というのは、私が事業計画書を拝見しますと、国有地等の有効活用に関する調査研究。そして二つ目が、国有財産の管理。その国有財産というのは、主に駐車場と未利用の国有地、その管理。そして三つ目が、国からの委託業務の実施。その委託業務というのは、主に公務員宿舎の維持管理、そしてもう一つが、国有財産の一般競争入札による売却に伴う業務というふうに書いてあります。
そういった業務をしているということですけれども、まず最初に、その財団法人国有財産管理調査センター、国有財産がナショナルプロパティーですので、NPセンターという略称も一部にはあると聞いていますが、そのセンターの役員と職員の数、そして省庁のOBの数、さらにその役員の給与についてお伺いします。
○日野政府参考人
お答え申し上げます。
国有財産管理調査センターの役員、職員の数はどれくらいかというお尋ねでございました。平成十八年三月三十一日現在の役職員数は、常勤役員で二名、非常勤役員で十一名、それから、常勤職員八十二名ということになっております。
それから、役所からの出身者はどのぐらいかというお尋ねがございました。法人の役員名簿に記載されました最終官職が財務省である者は、常勤役員で一名、非常勤役員で三名でございまして、その他の省庁である者の数は、常勤役員一名、非常勤役員二名でございます。
なお、最終官職が財務省である常勤職員の数は二十六名となっております。
それから、役員の給与は幾らかというお尋ねがございました。常勤役員二名に対する十七年度の報酬総額は、年額で約三千百万円となってございます。
なお、センターの常勤役員の報酬の額について、個人別にということになりますと個人情報に当たりますので、その辺は御容赦いただきたいと思います。
○田村(謙)委員
ありがとうございました。
常勤二名、私も、ホームページにも出ていますので、役員名簿というものは拝見しました。昨年の八月現在のものですけれども、非常勤の理事長が、大蔵省の名古屋税関長が最終官職だった方。そして、常勤の専務理事と常務理事がいらっしゃって、専務理事は、総務庁の人事局次長が最終官職、そして、やはり常勤の常務理事が四国財務局長、大蔵省のOBですよね。その専務と常務の給与が三千百万ですから、大体一人千五百万ですね。そして、職員が八十二名。八十二名のうち、財務省からの財務省OB、天下りをした人が二十六名。
そういった財団は一つ一つ挙げたら切りがないんだと思いますけれども、今回、国有財産に関するものですので、一つの例として大変いいんじゃないかなと思います。やはり経緯とかお伺いして調べましたけれども、天下りのためにつくった法人としか思えないような気がするんですが、大臣、いかがお考えになりますか。
○谷垣国務大臣
国有財産管理調査センター、何をやっているかということは先ほどから御議論がありました。
私も、これは一体何をやっているところかというのは、今度よく話を聞いてみたんです。そうしますと、もともとは財務局で国有財産等々の管理をやっていた。例えば、物納等で来てまだ売れていない、それをどうやって売っていくかというような管理をやっていた。相当、植木の手入れとか何か、財務局でやるのではとても大変だからというので、いわば今の言葉で言えばアウトソーシングをして、させる機関としてつくったんだということのようでございます。
したがいまして、役所、財務局本体が、そういう定型的なあるいは技術的な仕事というのはできるだけ省いていこうという発想からできたものだということでございますので、天下りのためにつくったというのは必ずしも当たらないだろうと思います。
今後考うべきは、こういう、今いろいろ役所の仕事の中でも、市場化テストとか、あるいはいろいろな、できるだけアウトソーシングをしていくべきだという議論がございますが、そういう中で、この機関が果たす役割は何なのかということは、よく議論していく必要があろうかと思っています。
○田村(謙)委員
時間も限られていますので、私が財務省の方から聞いた話も私の方で話しますけれども、結局、先ほど申し上げた業務、具体的に何をやっているかと聞いてみたんですよ。
そういった中で、例えば駐車場の管理とか未利用の国有地の管理。結局、国有地の管理というと、フェンスを張って草を刈るとかそういうことですよね。駐車場の管理というと、駐車場の整備をして、そこを貸すということですよね、極めてシンプルな管理業務だと思いますけれども。あるいは、公務員宿舎の管理。
別に、そういった不動産物件の管理をしている民間業者はたくさんいる。要は、民間業者にたくさんいるわけです。幾らでも委託できるわけですよ。なぜこのセンター。聞いたところによると、随意契約のものもあると聞いています。その随意契約にした理由、まさに、なぜ民間じゃなくてこのセンターじゃなきゃいけないのか、その理由を教えてください。
○竹本副大臣
今回の国の資産・負債改革の趣旨を踏まえまして、未利用国有地を売却するまでの間におきましても、一時貸し付けや管理委託の方法によって暫定活用を図る必要が当然あるわけでございます。
これまで管理委託につきましては、国有地が国民共有の財産であることにかんがみまして、公共的な用途に利用されるように地方公共団体や公益法人を対象として行ってきており、民間に営利目的で委託することについては慎重な取り扱いをしてまいりました。
しかしながら、資産・債務改革を進める中で、未利用国有地の売却までの間の暫定活用のあり方については見直しを行っていく必要があります。積極的な情報提供、管理委託先の公募、こういったことをやりながら、未利用国有地のより一層の効率的な利用の推進を図っていきたい、こういうことでございます。
先ほど大臣から答弁ありましたように、当センターは、もともといろいろな管理の、手間のかかる資産を管理するために設けられたところでございますが、そういったところにこういった委託業務を、一時的というわけでもないですけれども、やらせるのが適当と思って、今までここでやってきたわけでございますが、趣旨を踏まえてこれからも改革していかなきゃいけないと思っております。
○田村(謙)委員
もともとの経緯も重要なんですけれども、結局、なぜセンターなのか。
例えば、民間に委託先がないんだよというふうにおっしゃっていただければわかりやすいですね。一番わかりやすい理由だと思いますよ。ですけれども、最近特に、例えば研究調査業務も、財務省理財局は基本的に民間に調査を委託していて、今まで過去にやってもらったものの延長線のものしか調査研究について委託していないと言っていますよ。そして、駐車場とか国有地の管理。
だから、先ほどから聞いているのは、もともと設立の経緯を聞いているんじゃなくて、今なぜセンターに委託しなきゃいけないかというのを聞いているんですよ。なぜセンターの方が民間よりいいのか、その理由を教えてください。
○谷垣国務大臣
経緯は先ほど申し上げたとおりでございますが、やはり、国有財産の管理がどうあるのか、あるいはその発注の仕方がどうあるのかというのは議論がいろいろございましたので、既にここのセンターが扱っている業務、今までは随意契約で行ってまいりましたけれども、まず北関東が扱っている部分について一般競争入札をいたしまして、この四月から一般競争入札で落とした業者にやっていただいているということでございます。
それで、最初の取り組みでございましたので、どういう方が入札に入っていただくかどうかという、いろいろ不安もあったわけでございますが、今度の結果を見まして、今のような考え方を逐次推し進めていくということではないかと思っております。
○田村(謙)委員
今、大臣に御答弁いただいた北関東地区で一般競争入札をして、結局それは全部民間が受託したというふうに聞いています。
結局、やはりセンターは要らないんじゃないんですか。民間にこれからすべて任せればいいのであって、別に財団法人は要らないんじゃないんですかね。
○竹本副大臣
平成三年当時でございますから、その当時はこういった業務を行う民間企業はなかったわけでございまして、それでNPセンターへ委託を行ったわけでございます。ところが、その後、こういった民間企業が育ってまいりましたので、平成十一年度から順次民間企業への委託に移行しております。
現在、外部委託戸数全体に占めるこのNPセンターの委託分の割合でございますが、全体の一六%まで下がってきておるわけでございます。具体的に言いますと、外部委託戸数五万一千余戸のうち、NPセンター委託は八千戸ぐらいになっております。そのように下がっております。
したがって、これからは、先生おっしゃるとおり、NPセンターに委託をしているものについてもできる限り早期に民間への委託を進めてまいりたい、そういうことでございます。
○田村(謙)委員
今後の方向性としては当然だと思うんですけれども、今おっしゃった、まさに平成十年ですか、十一年から件数が減っている、民間にどんどん委託しているということであれば、当然、既に業務量は減っていると思いますけれども、この数年間。それで、職員を減らしたりとか、そういった努力はしていらっしゃるんですか。
○日野政府参考人
お答え申し上げます。
このセンターは寄附行為におきまして定数を定めております。現在は十一名以上十四名以内ということでございまして、そのほか所要の職員を置くということで規定されております。
それで、理事につきましては最小限の二名を常勤としているほか、理事の定数につきましては、以前、十五名以上二十名以内であったものを、先ほど言いました十一名以上十四名以内というふうに平成十五年四月から改めておりまして、実員ベースで申し上げますと、平成十四年七月一日現在がピーク時で、理事の数が十九名だったものが、現在十一名にスリム化しております。また、職員についてですが、実員ベースでピーク時が平成十五年七月一日ですけれども、当時百三十一名でございましたが、本年三月末では八十二名にスリム化しているところでございます。
いずれにいたしましても、役職員の数につきましては、業務量等を勘案の上、適宜見直しが行われているところでございまして、今後とも適切な見直しが行われていくものと承知しております。
○田村(謙)委員
もともと、確かに設立当時、九一年、そのころは委託する業者がなかった、全部なかったとは思いませんが、なかった部分もあるのかもしれないですよ。今、既にもう民間で全部できる。今後そうしていくんだというんだったら、もうすぐに今年度からそうすればいいんじゃないんですか。
○日野政府参考人
先ほど大臣の方から、売却事務につきまして、北関東部分について今年度から一般競争入札に切りかえたわけでございます。実情を申しますと、これに応札した会社が二社しかございませんでした。
仮にセンターから一般的な民間の方に全部切りかえた場合に、相当膨大な競争入札案件の下作業事務を請け負っていただきます。また、かなり精度の高い作業もしていただかなきゃいけないものですから、今回、一般競争入札で落札された企業が実際に作業をしていただいて、どの程度の精度のある仕事をしていただけるか、ある程度そういうことを見きわめるのとともに、民間市場における需要をさらに喚起して、できるだけ幅広い企業の方から手を挙げていただけるような、そういう市場環境も見きわめていかなきゃいけないのかなというふうに考えております。
○田村(謙)委員
いろいろと民間に委託した場合にどうなるか適宜見なきゃいけない、先延ばしでよく使う御答弁だと思いますけれども。その中身が、駐車場と未利用地、更地の管理と、あと公務員宿舎ですよ。そんなの別に民間でやっているのは幾らでもあるし、別にみんなそれぞれ、民間もそれによって収入を得なきゃいけないわけですから一生懸命やっていますよね。とてもそれで様子を見なきゃいけないなんて思いません。そんな新しい業務じゃないじゃないですか、別に。
○日野政府参考人
センターの業務には幾つかございまして、私が先ほど申し上げましたのは、一般競争入札の事務でございます。
例えば、物件の調査をし物件調書をつくったり、あるいは入札のための公告の準備、そういったことについて、本来であれば財務局の職員か、場合によっては下請に出すこともありますけれども、そういう実務をセンターにかわっていただいている、そういうことを申し上げました。
委員が御指摘になりましたものは、駐車場はございますけれども、これは今の売却の話とは違いまして、これは売却するまでの未利用国有地を暫定活用するときに、センターに駐車場として管理、運営をさせている。その上がりの収入でもって、他の収益性のない管理地の、いろいろ管理費用をそれによって賄ってもらう、そういうことを管理委託しているということでございます。
○田村(謙)委員
もう時間が来ましたけれども、最後にまた申し上げます。
先ほども自民党の委員の方の議論でも、今回が歴史的改革になるんじゃないかというような発言もありましたけれども、この公益法人制度改革、そして今回の国有財産の有効活用、結局、官に甘いんですよ、役人に。宿舎の検討も結局先延ばし。そしてまたこういう、こういう財団法人は山のようにあると思いますけれども、もちろん、今回の公益法人制度改革の枠組み自体については、方向性は私は別にいいと思いますけれども、公益法人を本当に改革するのであれば、そういった一つ一つ、本当に必要なものだけを残して、残りは全部民にゆだねるというのが真の官から民へという抜本的な改革であって、今回、結局、相変わらずの小泉政権のよくある表面的な改革にしかすぎないということを、二つの例で議論させていただきました。
以上で質問を終わります。